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「名物裂と古渡り更紗」

わが国特有の発達をみせた茶の湯文化、そして文人の嗜みとして流行した煎茶文化の世界では、中国をはじめ海外から舶載された文物を用い、大切に伝えてきました。そのうちには高級な染織品も含まれ、それらは室町時代以降の唐物賞玩のなかで、絵画・墨蹟の表具裂や、茶道具を包み飾る「仕覆(仕服)」となり、茶人たちの鑑賞の対象となりました。

この貴重な渡来織物である「金襴」「緞子」「間道」などは、今日“名物裂”と総称されています。また江戸時代以降、型や手描きによる草花・鳥獣、幾何学文様などを色鮮やかに染めた木綿布“更紗”が、ポルトガルやオランダの南蛮船や紅毛船、中国船などによってもたらされると、これも数寄者たちを大いに魅了しました。とりわけ江戸時代中期頃までに輸入されたインド製更紗の一群は、後世“古渡り更紗”と呼ばれ、茶道具では箱の包み裂に、煎茶道具では、茶銚・茶心壺の仕覆や敷物として重用されました。

 

【 会期 】 2019年11月2日(土)〜12月15日(日)

【 会場 】 静嘉堂文庫美術館(東京都世田谷区岡本2-23-1)

【 主催 】 静嘉堂文庫美術館

【 Webサイト 】静嘉堂文庫美術館 公式サイト