【PRおじさんのぼやき】「こどもの日」だからこそ考えたい少子化問題
- 橘川 徳夫
- 5 日前
- 読了時間: 2分
5月5日は「こどもの日」。子どもたちの健やかな成長を願う日ですが、ふと周囲を見渡すと、東京に住んでいるということもありますが、昔ながらの鯉のぼりが泳ぐ風景も少なくなったように感じます。
私が子どもの頃は、田舎にいたこともあるのでしょうが、多くの家で鯉のぼりが掲げられていました。今では、その光景も珍しくなりました。これは、住宅事情や地域社会の変化もあるでしょうが、何よりも子どもの数自体が少なくなっていることが大きいと感じます。
私は20年以上も前から、高齢化よりも少子化の方が、日本にとって深刻な問題だと考えてきました。子どもがいなければ、いずれ人口は減り、消費は落ち込み、経済は縮小します。社会保障も支える人が減ってしまえば、制度の維持はますます困難になります。つまり、少子化は国家の未来を左右する根本的な課題なのです。
現在の子育て環境は、決して楽ではありません。高騰する学費、遊ぶ場所の安全確保、保育施設や学校への理解不足、そして、子どもの声を「騒音」として敬遠する声すらあるという現状をかんげると、子どもを育てにくい社会になっているのは否めません。さらに、価値観の多様化が進む中で、「結婚して子どもを育てる」ことが必ずしも人生の選択肢の中心とは限らなくなっていることも、現代の特徴です。
政治の責任も大きいと言えるでしょう。高齢者向け政策に注力すれば、選挙で票が得られる。そのため、これまで少子化対策は後回しにされがちでした。ですが、本来は、少子化こそ、もっとも長期的かつ優先的に取り組むべき課題だったはずです。
少子化の改善には、即効性のある対策はありません。だからこそ、目先の効果を求めず、10年、20年というスパンで、じっくりと「子どもを産み、育てやすい社会」をつくっていく必要があります。
「こどもの日」に、未来の日本がどうあるべきかを真剣に考える――そんな一日であってもいいのではないでしょうか。子どもは、社会の希望であり、未来そのものです。少子化対策を「本気で」進めることこそが、未来への責任だと思うのです。
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