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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~
【PRコラム】自転車の交通ルールと日本人の感覚
4月から、自転車にも交通反則通告制度、いわゆる「青切符」制度が導入されました。自転車通勤の増加や、スマートフォンを操作しながらの運転など、悪質な運転が社会問題化してきたことを受けての制度改正です。 私自身、街中で危険な自転車運転を目にすることもありますし、実際に危険を感じた経験もあるため、この制度そのものは必要なものだと思っています。 ただ一方で、自転車を運転している人が、どれだけ道路交通法を理解しているのかと言えば、かなり疑問を感じます。 自動車であれば、免許更新時に講習があり、道路交通法の改正点などを学ぶ機会があります。しかし、免許を持たない人は、ニュースなどで断片的に知る程度で、細かなルールまではなかなか理解できません。 そもそも、自転車は免許なしで誰でも乗れるため、「交通ルールを学ばなければならない」という意識自体が薄いのかもしれません。 となると、交通ルールを学ぶ機会は、小学校の交通安全教室くらいしかないことになります。 私は自動車も自転車も運転しますが、自動車を運転していると、本当に危険な自転車を多く見かけます。 逆走 信号

徳夫 橘川
1 日前読了時間: 3分
【PRコラム】なぜあの人の挨拶は長いのか
社長という立場になったこともあり、最近はさまざまな場に参加する機会が増えました。そうした場では、自己紹介や会社の紹介を兼ねた挨拶を求められることが多くなります。 ただ、以前も書いた通り、PR会社でありながら自社のPRがあまり得意ではないという問題があり、うまく説明できずに短い挨拶で終わってしまうことも少なくありません。 特に「挨拶は1分でお願いします」と言われると、時間を守らなければという意識が強く働き、余計にコンパクトにまとめてしまいます。 一方で、他の方の挨拶を聞いていると、時間を守らない方が意外と多いと感じます。もちろん、多少長くなっても内容が面白ければ問題ありません。 ただ、実際には長い話ほどつまらない傾向があるように思います。 面白い話であれば、時間はあまり気になりません。しかし、長くて内容が薄い話は、聞いている側にとっては苦痛でしかなく、結果として印象も悪くなってしまいます。 では、なぜ話が長くなるのでしょうか。 一つは、話したいことが多すぎて整理されていないことです。あれもこれも伝えようとするうちに、話の軸がぶれてしまい、結

徳夫 橘川
5月8日読了時間: 3分
【PRコラム】「永守イズム」と経営の難しさ――理想と現実のはざまで
ニデックの永守重信氏が、不正会計の責任を取る形で名誉会長の辞任を発表し、経営から一切身を引くことになりました。 長年、日本を代表する経営者として知られてきた人物だけに、このニュースに驚いた方も多いのではないでしょうか。 永守氏の経営哲学は「永守イズム」として広く知られ、多くの書籍にもなっています。私自身も何冊か読んできましたが、非常に多くの学びを得ました。経営者になる前に読んだものもあれば、経営者になってから改めて読み直したものもあり、会社を成長させるためのヒントが詰まっていると感じています。 実際、私もその考え方に影響を受け、「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」という方針を参考にして、「すぐやる、なんでもやる、儲かるようにやる」という行動指針を定めました。 永守氏の経営スタイルは、強い信念と圧倒的な行動力に支えられていました。その結果として、ニデックを世界的企業にまで成長させたことは、まさに尊敬に値しますし、簡単に真似できるものではありません。 ただし、その哲学がすべての局面で機能し続けるかというと、そうではないのかもしれません。...

徳夫 橘川
4月20日読了時間: 4分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その10)
~原子力PRを9回書いて見えてきた「本質的な問題」~ これまで9回にわたり、原子力発電のPRについて書いてきました。当初は2、3回でまとめるつもりでしたが、問題があまりにも複雑で、一つの結論にたどり着くことができませんでした。 再生可能エネルギーのコスト、安全性、核のゴミ、立地地域、電力需要、エネルギー政策――。それぞれが絡み合い、どの観点から語っても必ず別の論点が立ち上がってくるからです。 改めて感じたのは、反対派と推進派が同じ土俵で議論できていないという現実です。 例えば、推進派が日本の電力事情や経済成長の観点から原子力の必要性を説明しても、反対派は安全性の問題を持ち出します。 逆に、安全対策を強化していると説明すれば、今度は核のゴミの問題が提示される。 どの論点も重要です。しかし、議論の前提がそろっていないため、結論にたどり着くことができません。 この構造のままでは、PRの手法を工夫しても限界があります。メッセージ以前に、社会全体で共有すべき前提が整理されていないのです。 今回、9回にわたって考えを整理する中で、原子力発電をめぐる本

徳夫 橘川
4月15日読了時間: 4分
【PRコラム】ブログ3年目を迎えて思うこと
いよいよこのブログも3年目を迎えることになりました。振り返ってみると、2年間で193本のブログをアップしてきました。自分でも「よくここまで書いてきたな」と少し感心しています。 当初は、1週間に3本くらいのペースで書ければいいなと考えていました。もしそのペースで続けていたら、2年間で300本近くになっていた計算です。そう考えると、それはさすがに無理だっただろうと思いますし、毎日ブログを更新している人を見ると、本当にすごいことだと感じます。 現在は、だいたい週1回程度の更新を目標にしています。ただ、正直なところ「書くこと」そのものよりも、ネタを探すことの方が大変だと感じています。 最近は、書きたいテーマさえ決まれば、AIの力を借りて原稿を作ることもできます。書きたい内容を入力すれば、あっという間に文章の形にしてくれますし、もし自分のイメージと違えば、プロンプトをやり取りすることで、ほぼ自分の言いたい内容に近づけることができます。 そういう意味では、文章を書くこと自体のハードルは確実に下がったと感じています。 ただ一方で、「何を書くか」というテーマ

徳夫 橘川
4月3日読了時間: 3分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その9)
原子力PRの難しさ──「事故」をどう語るか 前回のコラムでは、原子力の推進派も反対派もあまり多くを語りたがらない問題として、いわゆるバックエンド、つまり核のゴミの問題について触れました。今回はそれとは少し違い、主に推進派側が直面する問題について考えてみたいと思います。 それは、原子力発電所における「事故」の問題です。 事故というと非常に大きな出来事を想像しがちですが、実際にはもう少し広い意味で考える必要があります。機械というものは長く使えば部品が消耗し、故障が起こる可能性もあります。 原子力発電所ではそうした事態を防ぐため、定期点検を行い、部品の交換や修繕などを徹底しています。それでも、運転中にトラブルが起きる可能性を完全にゼロにすることはできません。 問題は、そのときの情報発信のあり方です。 電力会社はこれまで、原子力発電所の安全性を強く訴えてきました。その結果、「事故は起きない」という印象を社会に与えてきた面があります。 しかし、もし小さなトラブルが起きた場合、どうしてもこれまでの発言との整合性が問われます。そのため発表が遅れたり、場

徳夫 橘川
3月23日読了時間: 3分
【PRコラム】新作落語の台頭に見る「コンテンツ力」の進化
先日、このコラムで落語のプロデュースについてお話ししました。その中で改めて感じているのが、最近の落語の変化です。 私がプロデュースしている「さがみはら若手落語家選手権」では、ここ数年で明らかな変化が起きています。それは、新作落語の成績が良くなってきていることです。 今年の大会では、初めて新作落語を演じた2名が予選を通過しました。これは、私にとっても象徴的な出来事でした。 (結果は、三遊亭ご飯粒さんが優勝しました。演目は「寿限無」でしたが、実際は寿限無を改作した「DJ寿限無」なので、古典と言えるか微妙です。) 実は、当初は新作落語を演じる出演者も少なくありませんでした。しかし、正直に言えば、当時は「聴けるレベル」と言えるものは多くなかったように思います。 結果として、新作落語で予選を通過した人はおらず、「さがみはら若手落語家選手権では新作は勝てない」という噂が立ったこともありました。 落語というと、噺家が自分でネタを作っていると思われがちですが、実際には多くの噺家が古典落語を演じています。古典落語は、長い年月をかけて磨かれてきた完成度の高いコン

徳夫 橘川
3月10日読了時間: 4分
【PRコラム】野党はなぜ敗れたのか──歴史的大敗をPR視点で考える
前回のコラムでは、高市総理率いる自民党がなぜ歴史的な大勝利を収めたのかについて取り上げました。 最大の要因が高市人気にあったことは間違いありませんが、それと同時に、自民党に対峙する野党側の“自滅”もまた、大勝の一因だったと言えるでしょう。 今回は、野党がなぜ敗れたのかを、PRの観点から整理してみたいと思います。 高市総理の解散を受け、自公連立政権を離脱した公明党と、立憲民主党の一部議員らが結集し、新党「中道改革連合」が誕生しました。 右傾化やポピュリズムへの危機感から、「生活者視点の中道政治」を掲げたこの新党は、理屈の上では自民党に対峙する現実的な選択肢のように見えました。 票読みだけをすれば、小選挙区でこれまで自民党を支えてきた公明党の票が、そのまま新党側に回る可能性もあり、一定の勝算があると見る向きもあったはずです。 しかし結果は、歴史的な大敗でした。 急な解散総選挙で準備不足だったことは否めませんが、国民の目には「選挙対策のために急ごしらえで作られた政党」と映った可能性もあります。 立憲民主党はこれまでも党名変更や再編を繰り返してきた経

徳夫 橘川
2月25日読了時間: 5分
【PRコラム】衆議院選挙の圧勝に見る「推し活政治」とPRの変化
このコラムでは政治を取り上げることが少なくありません。 ただ、政治は立場や価値観によって意見が大きく分かれるテーマですので、本来はあまり踏み込みたくない分野でもあります。 それでも今回の衆議院議員選挙の結果は、PRの観点から見て非常に示唆に富んでいると感じましたので、私なりの視点で整理してみたいと思います。 今回の選挙は、高市総理が「私が総理大臣でいいのかを問う選挙」として衆議院を解散したことから始まりました。 1月の解散については、予算審議が滞るのではないか、雪の季節や受験シーズンと重なるのではないかといった懸念もありましたが、高市総理は自らの人気を背景に解散に踏み切ったように見えました。 選挙戦の中盤には、新聞各社が「自民党圧勝予測」を報じました。 通常であれば、こうした報道は逆風となり、多少の失速を招くこともあります。しかし今回はその予測を覆すことなく、最後まで自民党は勢いを保ち、結果として単独で3分の2を超える議席を獲得する圧勝となりました。 テレビのコメンテーターやジャーナリストは、その役割上、政府に対して批判的な視点を持つ

徳夫 橘川
2月20日読了時間: 4分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その8)
あまり語られない原子力最大の課題──「バックエンド」という現実 前回のコラムでは、原子力発電のPRがうまくいかない理由として、推進派のほうが「ストーリーを作りにくい」という構造的な問題があることをお話ししました。今回は、その話と深く関係しながらも、推進派・反対派のどちらからも十分に議論されていない重要なテーマについて取り上げたいと思います。 それが、原子力の「バックエンド」の問題です。 原子力のバックエンドとは、いわゆる「核のゴミ(放射性廃棄物)」の問題です。日本ではよく、「原子力発電はトイレのないマンションに例えられる」と言われます。つまり、発電という優れた機能はあるものの、最終的な出口である廃棄物処理の仕組みが確立していない、という意味です。 核のゴミには大きく二つの種類があります。一つは、使用済み核燃料から生じる「高レベル放射性廃棄物」、もう一つは、原子力発電所の運転や廃炉作業に伴って発生する、瓦礫、作業服や部品などの「低レベル放射性廃棄物」です。 政府は、高レベル放射性廃棄物について、使用済み核燃料を再処理し、その廃棄物をガラス固

徳夫 橘川
2月10日読了時間: 4分
【PRコラム】落語は「演じる」だけじゃない──プロデュースするという楽しみ
「落語研究会出身です」と言うと、決まって「じゃあ一席やってよ」とか「ここで〇〇とかけて一つ」などと言われることがあります。 ですが、落語研究会はあくまでアマチュアです。卒業してからまともに稽古をしているわけでもありませんし、突然落語ができるはずがありません。仮に「ではやりましょう」と言ったとして、下手な落語を20分も黙って聴いてくれるのかと考えると、それはそれではなはだ疑問です。そもそも、きちんとした落語をやろうとすれば、それくらいの時間は必要なのです。 一般的に落語の楽しみ方といえば、「演じる」「聴く」という二つが思い浮かびます。ですが、私はそこにもう一つ、「プロデュースする」という楽しみ方があると思っています。 私がプロデュースしてきた落語会に、「さがみはら若手落語家選手権」という催しがあります。今年で25回目の開催となりました。 正直に言えば、始めた当初は、ここまで長く続くとはまったく想像していませんでした。この落語会は、「気軽に落語を楽しめる市民参加型イベント」というコンセプトで企画したものです。 4回の予選会を行い、その通過者を観客

徳夫 橘川
2月5日読了時間: 3分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その7)
原子力PRが難しい本当の理由──論理と感情のすれ違い これまで6回にわたり、原子力発電のPRについてさまざまな問題点を取り上げてきました。再生可能エネルギーのコスト、日本の原子力政策、安全性、発電所の立地地域、そして電力需要の拡大――。どれも避けて通れない重要なテーマですが、振り返ってみると、結局のところ「これさえやれば解決する」という決定的なPR手法は存在しない、という結論に行き着きます。 なぜなら、原子力発電をどう捉えるかは、人それぞれの優先順位によって大きく変わってしまうからです。 例えば、次のような考え方は珍しくありません。 地球温暖化対策のために火力発電は減らすべきだが、再生可能エネルギーで電気料金が大幅に上がるのであれば、原子力の利用もやむを得ない。 電力需要を安定的に賄うためには、理想論ではなく現実的なエネルギーを使うべきだ。 原子力発電所の建設によって地元産業の育成や地域振興につながるのであれば、一定程度は許容できる。 自分が住んでいる地域でなければ、それほど身近な危険ではないので、立地自体には反対しない。...

徳夫 橘川
1月15日読了時間: 3分
【PRコラム】新年あけましておめでとうございます
~変わらないお正月と、変えていきたい一年のはじまり~ 新年あけましておめでとうございます。今年もこのブログを通して、PRの仕事をしていて感じたことや、日々の出来事から考えたことを、自分なりの視点で綴っていきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 私のお正月の過ごし方は、毎年ほとんど変わりません。元日の朝は、近所の西新井大師へ初詣に出かけ、家でお雑煮を食べてから、その後、両親の墓参りのために生まれ故郷に帰ります。そこから兄家族の家に立ち寄り、お正月を祝う食事を囲むのが恒例です。 車での移動なのでお酒は飲めず、家に戻ってからようやく一杯。 お酒を飲みながら「格付けチェック」を観て、元日は静かに終わります。この流れも、ここ数年ほとんど変わっていません。 2日、3日は箱根駅伝のテレビ観戦でほぼ終わります。 私にとって箱根駅伝は、ランニングが趣味であることもあり、一年を通しての大きな楽しみです。加えて、母校である中央大学を応援できるという点でも特別で、数あるスポーツイベントの中でもおそらく一番好きな大会だと思っています。今年は中央大学が

徳夫 橘川
1月5日読了時間: 3分
【PRコラム】“中立報道”が生む混乱
~いま日本のメディアに欠けている視点~ このブログでも、これまで何度か「政治と報道」について触れてきました。参議院議員選挙での野党過半数割れ、高市内閣誕生までの流れを見ていて、近年の政治報道に対し、どうしても“違和感”を覚える場面が増えています。 もちろん、政治に対してメディアが監視役として機能することは民主主義の根幹です。政権の暴走を防ぎ、政策の問題点を指摘し、国民が政治判断をする材料を提供する――これは本来のメディアの役割です。 しかし、最近の報道を見ていると、チェック機能を果たすはずが、「ひたすら批判を積み重ねるだけ」という印象が強まり、結果として何が正しい方向なのか、視聴者に何も残らないケースが増えているように感じるのです。 物価高対策が今論議されていますが、給付金を出すのか、減税なのか、財源はどうするのか?どの政策にも必ず「副作用」があります。だからこそ政治は“決断”が求められます。 しかし、日本のメディアは 給付金 → 財源が不明 減税 → 財政悪化 国債増発 → 円安を招く 規制強化 → 経済停滞 というように、どの政策を出して

徳夫 橘川
2025年12月22日読了時間: 3分
【PRコラム】「協業」なのか「売込み」なのか
~言葉ひとつで伝わり方が変わる~ 最近、営業メールや営業電話で「協業のご提案です」「業務提携のお願いです」といった連絡をよく受けます。しかし、そのほとんどが実際には単なる売込みです。 メールの中身を読んでみると、「自社のサービスを御社でも販売してもらえないか」「自社の製品を使ってもらえないか」という内容が大半です。これでは「協業」でも「業務提携」でもなく、一方的な営業依頼にすぎません。 弊社はPR会社です。そのため、Web制作会社や動画制作会社、デザイン会社などから「協業しませんか」という提案をいただくことはよくあります。「PR活動と連携すれば、より効果的なプロモーションができる」「クライアントにより良いサービスを提供できる」という意図自体は理解できます。 確かに、PR会社と制作会社は親和性が高く、協業が成り立ちやすい業界です。しかしながら、協業とは本来“双方に利益がある関係”でなければ成立しないものです。 もしこちらがサービスを採用し、一緒に営業を行うことになれば、それは当然「協業」の一形態です。ですが、最初の段階で“協業”を名目にした売込

徳夫 橘川
2025年12月5日読了時間: 3分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その6)
電力需要の急増と原子力PRの新たな課題─「不足だから原発」では伝わらない 前回のコラムで、原子力発電所が地方自治体に経済的な恩恵をもたらしている現実についてお話ししました。今回は、カーボンニュートラルの推進と並んで、原子力発電が再び必要とされる理由のひとつである「電力需要の増大」について考えてみたいと思います。 私が電力会社に勤めていたころは、「日本の電力需要は今後大きくは伸びない」というのが一般的な見方でした。理由は明確で、家電製品の省エネ化が進んでいたこと、そして日本の人口減少が予測されていたからです。 ところが、時代は予想を超えるスピードで変化しました。インターネットの発達により、あらゆる産業がデジタル化し、それに伴ってデータセンターの需要が急増しました。特に近年は、AI(人工知能)の進化が電力事情を一変させつつあります。AIの学習や運用には膨大な電力を必要とするため、世界的に「データセンターが電力を食い尽くす」とさえ言われています。 さらに、自動車産業でもエネルギー転換が進んでおり、電気自動車(EV)が普及すれば、家庭や都市部での電力

徳夫 橘川
2025年12月1日読了時間: 3分
【PRコラム】「決断」がつくる政治のPR
─メッセージより行動が伝わる時代に 10月6日のブログで「高市自民党総裁が選ばれれば、日本初の女性総理が誕生するかもしれない」と書きました。 https://www.windam.co.jp/post/newpresidentoftheliberaldemocraticparty 紆余曲折がありましたが、結局は、10月21日に高市新総理が正式に任命され、日本初の女性総理大臣が誕生しました。 自民党と公明党が過半数割れをしたことから、野党が結束すれば、自民党に代わって野党勢力が連携して政権交代を狙うことも可能になりました。 一時は、国民民主党の玉木代表を中心に調整が進められましたが、政策面での合意が得られず交渉は決裂しました。一方で、自民党と長年連立を組んでいた公明党が連立離脱を決断したことも受けて、高市総裁が本当に総理大臣に任命されるのか、果たして誰が総理大臣となるか、政局は混迷を極めました。 しかし、日本維新の会の吉村代表と高市総裁が協議を重ね、自民・維新による新たな連立政権が誕生することになりました。 高市内閣の発足後の支持率は高く、

徳夫 橘川
2025年11月14日読了時間: 3分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その5)
原発立地の現実とPRの限界─地元貢献はイメージアップにつながるのか 前回のコラムでは、原子力の安全性とPRについてお話ししました。今回はその続きとして、原子力発電所の「立地」と「地域との関係」について考えてみたいと思います。 原子力発電所の安全性に最も敏感なのは、当然ながらその地元の住民です。しかし一方で、実際に原発の建設を「誘致」する自治体があるのも事実です。 その背景には、経済的なメリットがあります。原発が立地する自治体では、交付金や補助金が交付され、住民税が安くなったり、公共施設が整備されたりと、地域が潤っている例も少なくありません。また、原発では年に一度「定期検査」が行われ、多くの作業員が地域に滞在するため、一時的とはいえ地元経済に大きな波及効果をもたらします。 原発立地には、もう一つ大きな矛盾があります。電力の大消費地は東京や大阪といった大都市圏であるにもかかわらず、原発はそれらから遠く離れた地方に建設されています。 例えば、東京電力の原発があるのは福島県や新潟県ですが、いずれも東北電力の管轄地域です。また、関西電力の原発が集中

徳夫 橘川
2025年11月10日読了時間: 3分
【PRコラム】原子力発電のPRに思うこと(その4)
~原子力発電の安全性──「100%安全」という幻想とPRの課題 前回のコラムでは、日本の原子力政策についてお話ししました。今回は、その中でも最も大きな課題である「安全性」の問題に焦点を当てたいと思います。 東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所の事故は、日本人の原子力に対する意識を大きく変えました。想定外の大津波により全電源が喪失し、制御不能になった現実を目の当たりにした国民にとって、「安全だと言われても信じられない」という感情は当然のことだと思います。 津波の想定が7メートルか8メートルだったかという議論もありましたが、結局10メートルを超える津波が来る可能性をゼロにはできません。もし100%の安全を追求すれば、極端な例では20メートルの防波堤を設置するといった現実離れした話にもなりかねません。 原子力発電所は「絶対に事故を起こさない」という思想で設計されています。しかし、どんなに安全対策を講じても、100%安全を保証することは不可能です。安全性の判断は人それぞれの感覚や許容度に左右され、さらに対策を強化すればするほどコストが膨らみ

徳夫 橘川
2025年10月22日読了時間: 4分
【PRコラム】映画「国宝」を観て考えた──芸と血筋、そしてPRの本質
久しぶりに映画館で映画を観ました。観たのは、歌舞伎の世界を描いた作品「国宝」。3時間近い上映時間に身構えていたものの、観始めると引き込まれ、最後まで時間を気にせずに楽しむことができました。(終わってみればやはり長かったのですが…) ...

徳夫 橘川
2025年10月10日読了時間: 2分
著者・橘川徳夫 プロフィール

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。
落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。
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