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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

ここ最近、情報化社会では短いテキストよりも画像や動画が好まれ、SNSが情報発信の主流になっていることについてお話ししてきました。今回は、SNSでの発信時に注意すべきポイントについて考えてみたいと思います。


SNSで「バズりたい」「情報を拡散したい」と考える人は多いでしょう。しかし、SNSユーザーが何のためにSNSを利用しているかを改めて考えてみると、その多くは「暇つぶし」のためです。多くの人は、必要性から情報を得ているわけではなく、何か面白いものを探しているだけなのです。そのため、情報発信も「役立つかどうか」よりも「面白いかどうか」が鍵になります。


また、SNSの特徴として、ネガティブな情報が拡散されやすいという点があります。ニュースでも批判的な話題が注目を集めることが多いですよね。例えば、先月の兵庫県知事選挙では、「パワハラ疑惑」や「メディアの誤報」など、否定的な話題ばかりが拡散されました。肯定的な意見は注目されにくく、発信者もあえて投稿しないことが多いのです。


SNSは匿名性が高いこともあり、「自分では言えないけれど、実はそう思っていた」という気持ちを代弁するような投稿が共感を呼び、拡散される傾向があります。一方で、ポジティブな情報は「みんながすでに知っている」と感じられ、わざわざ投稿される機会が少ないのです。


このため、SNSではポジティブな話題よりもネガティブな話題の方が拡散されやすいという特徴があることを理解しておく必要があります。


PRの観点から言えば、「バズらせること」を目的にするべきではありません。


よく「SNSでバズらせたい」という依頼を受けますが、バズるかどうかはあくまで結果です。意図的にバズを狙うのは難しく、むしろ興味深い情報や面白い内容を発信することで、自然にユーザーが広めてくれるものです。


重要なのは、SNSアカウントに興味を持って訪れた人が必要な情報に簡単にアクセスできるよう、発信内容を整理しておくことです。面白い投稿であればなお良いですが、情報の正確さや価値を大切にすることが第一です。


SNS運用でよくある間違いは、フォロワー数や表示回数を目標にすることです。これらは自分たちで直接コントロールできないため、無理な施策に走りがちです。結果的に過激な投稿や整合性のない情報発信につながり、逆効果になることもあります。


SNSはもともと個人同士がつながるためのツールです。企業がPR目的で活用する場合は、SNSを公式サイトなどを補完する情報源として位置付けるのが良いでしょう。バズることに一喜一憂せず、発信のリスクも理解した上で、正しい情報を届けることを心がけましょう。

 
 

毎年年末になると今年を振り返るというような番組や特集記事が多々見られます。

実際そういう記事が紹介されると年末を感じることもありますから、風物詩ということになるのでしょうか?


PR会社的に言えば、今年を振り返るということでPRしてももうすでに紹介され、話題になったことが取り上げられるわけなので、この話題でPRするのはなかなか難しいです。


なぜ1年を振り返る記事が多いかといえば、それは世間の関心が高いから。人間誰でも一年を振り返って、区切りをつけて新しい年を迎えたいと思うのかもしれませんね。そのため、読者のニーズにこたえて、年末になると各メディアは特集を組んで振り返り記事を制作するようになるのです。そこで、メディアに倣って私なりに今年の重大ニュースをあげてみたいと思います。


1,能登半島地震

正月元日に起こった地震ですが、その後の影響も大きく、私も金沢で仕事もあったこともあって今年一年を通じて報じられたニュースだと思います。


2,大谷翔平MVP

海外の話題ですが、開幕前に通訳の賭博問題があったにも関わらず、その後の活躍は目覚ましく、また、プライベートでも結婚するなど話題が盛りだくさん!ドジャースの優勝、MVP受賞で締めくくるというまさにスーパースターでした。


3,自民党が過半数割れ

裏金問題から端を発して政局となり10月に行った総選挙で与党は過半数割れ、過半数に満たない石破政権がどうなるか、政治改革が進むのかなど来年も政治から目を離せないですね。


4,トランプ氏が大統領選勝利

トランプ氏の暗殺未遂、バイデン大統領の逝去撤退といろいろとあって、接戦となると言われた選挙ですが、ふたを開けてみれば、トランプ氏の圧勝に終わった大統領選でした。


5,パリオリンピックで日本のメダルラッシュ

日本選手は、金メダル20個、銀メダル12個、銅メダル13個の計45個を獲得する活躍で、自国開催以外では過去最高という成績を収めました。


6,選挙でSNS旋風

東京都議選の石丸旋風、衆議院選挙の国民民主党の躍進、兵庫県知事選挙とSNS旋風が吹き荒れました。また、つばさの党などこれまでの選挙とは違う選挙戦術をして民主主義の今回を揺るがすようなことに!今後の選挙がどうなるかは注目です。


7,藤井八冠が叡王戦で敗れ7冠に

将棋ファンの私からすれば、藤井8冠(当時)はしばらく負けないと思っていましたが、こんな早く失冠して7冠になってしまうとは思ってもいませんでした。


8,桂由美さん亡くなる

仕事でお世話になっていた桂由美先生ですが、お元気そうたったので、まさかの訃報の知らせに驚きました。謹んでご冥福をお祈りいたします。


9,袴田さん無罪確定

日本の裁判制度、再審制度を考える必要があると感じる判決でしたが、無罪判決が出るまでの期間が長すぎますよね。


10,日銀マイナス金利政策解除

政治やスポーツのことが多いので、一つくらいは経済ネタをと考えると本来はもっと上のランクにあってもいいのかもしれないニュースです。これにより物価があがり、賃金が上昇して、経済成長ができることを願いたいですね。

 

ということで、皆さんも自分なりの重大ニュースを考えてブログで発表するなどしてみてはいかがでしょうか?

 
 

前回のブログでは、テキストを効果的に活用する方法をご紹介しました。今回は、テキスト以外の方法、特にSNSを活用した「画像」や「動画」の情報発信についてお話しします。


SNSが日常生活に溶け込んだ今、テキストだけではなく視覚的なコンテンツが大きな力を持っています。特にInstagramのようなビジュアル重視のプラットフォームでは、美しい写真やデザイン性の高い画像がユーザーの目を引き、効果的にメッセージを伝えるツールとして活用されています。


さらに、説明やストーリーを伝える方法として、動画が圧倒的な支持を集めています。スマートフォンやネット環境が進化したことで、動画の視聴が手軽になり、主要な情報発信手段として定着しました。


最近では、TikTokやYouTubeのショート動画のように、短い時間で楽しめるコンテンツが特に注目されています。短尺動画はユーザーの集中力を引きつけやすく、視聴者の記憶に残る効果的な方法です。短いながらもインパクトのある動画は、高いエンゲージメントを生む傾向があります。

 

こうしたトレンドはPRの世界にも大きな影響を与えています。これからのPR活動では、動画をどれだけ効果的に活用できるかが重要なポイントとなるでしょう。短い時間で商品の魅力やメッセージを伝えるスキル、さらに視覚的なインパクトを持つコンテンツ制作の知識がますます求められています。


例えば、SNSごとの特性に合わせた動画キャンペーンを企画したり、ターゲットに響くクリエイティブなコンテンツを作ることが、成功の鍵となります。


動画を活用するためには、基本的な制作スキルや発信のコツを身につけることが必要です。プロに依頼する方法もありますが、手軽なツールを使って自分で動画を作ってみるものいいでしょう。苦手だと思ってやらないよりも試行錯誤しながら、自社の商品やサービスに最適な表現方法を見つけていくことが大切です。


これからのPRでは、テキストだけでなく「画像」と「動画」を取り入れた新しい情報発信が求められます。SNSの特性を活かしながら、効果的なコンテンツを作り、ターゲットの心をつかむPR活動を進めていくことがますます重要となってきます。

 

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

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中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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