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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

前回のコラムでPR会社の役得についてお話ししましたが、その反対に、「これは失敗だったな」と反省することもあります。今回は、「失敗」について書いてみたいと思います。


PR会社の失敗と言えば、PRがうまくいかなかったことなのですが、「これは仕方なかったのでは……」と思えるような失敗もあります。


たとえば、PRイベントの案内を出したのに、イベント当日に「どうも今日はメディアや記者の数が少ないな……」と思っていたら、同日・同時刻に競合するイベントや記者発表会などが重なっていたことがあります。「しまった……」と思っても、もう日付や時間は変えられません。場所の予約やタレントさんのスケジュールなどもありますので。


また、取材陣は数多く来場しても、その後、ほとんど番組や記事などで取り上げられないケースもあります。たとえば、芸能人や有名人を起用したイベントの場合、では、当事者やその著名人と近い人物の不法やスキャンダル(文春砲など)が判明すると、ほとんど紹介されなくなってしまいます。せっかく取材にキてくれたのに、記事や番組がお蔵入りになってしまうと、徒労感だけが残ります。


こうした失敗は自責ではないといっても、やはり時間とお金をかけてPRを企画したクライアントには申し訳ない気持ちになってしまいます。なので、最近では「週刊文春」が発売される木曜日にイベントを企画するのはあまりおすすめしていません(笑)


それ以外の失敗では、イベントが紹介されたテレビ放送に偶然自分が映り込んでしまったケースです。友人からは「テレビに出ていたね。よかったね」などと言われますが、私たちPR会社は「黒子」的な存在であるべきなので、「ああ、やってしまった!」と落ち込むことの方が多いです。


たとえば、マイクを渡す時など、どうしても映り込んでしまうのは仕方ありませんが、取材時のテレビカメラの位置を把握しきれていなかった結果、映り込んでしまった……というケースはプロ失格だと思うのです。


みなさんには、「PR会社の人間は極力写り込まないようにしているんだ」ということを知っていただければ幸いです。

 
 

過去の回で、たびたび弊社の得意とするパブリッシングについてお話ししてきました。ここで、あらためて、なぜ多くの企業がパブリッシングをPR戦略として活用するのか考えてみたいと思います。その理由は大きく3点考えられるでしょう。


1. 費用対効果が高い


パブリッシングの最大のメリットは、費用がほとんどかからないことです。テレビCMをPRに活用しようとすると、かなり高額な広告費用が必要となります。わずか15秒、30秒のスポットCMを流すだけでも、制作費を含めて数百万円単位のお金がかかることもあります。


しかし、プレスリリースを作成してメディアに送るだけであれば、通信費以外のコストがほぼかかりません。そのため、パブリッシングは成功すれば費用対効果が非常に高い方法となるのです。


2. 信頼性の向上


自社のウェブサイトでどれだけ商品の良さをアピールしても、読者はその情報の信ぴょう性を疑います。しかし、大手メディアで紹介されると、「〇〇新聞が言っているから」「××テレビが紹介しているから」といった具合に、信頼性が大幅に高まります。これは、大手メディアが情報の裏付けを必ず行い、誤った情報を流さないよう徹底しているからです。


3. 拡散力が強い


大手メディアに取り上げられると、その情報はYahoo!ニュースやその他のポータルサイトなどで転載されることがあり、広範囲に情報が拡散する可能性があります。また、確かな情報としてSNSで共有されることも多く、さらなる拡散が期待できます。記者や編集者がメディアからの情報を元に取材を行うこともあり、これがさらにパブリシティ効果を高める要因となります。


注意点


これらのメリットがある一方で、紹介されるための要素がなければ、いくらプレスリリースを送ってもメディアに取り上げてもらえません。自社でメディアPRを推進すれば費用は抑えられますが、必ずしも成功するとは限りません。経験豊富なPR会社に相談し、成功の可能性を高めるためのアドバイスを受けることをお勧めします。


以上のように、パブリッシングには多くのメリットがありますが、成功するためには戦略的なアプローチが必要です。パブリッシングにおける費用対効果を高めるためには、信頼性のあるストーリー作りも不可欠となります。

 

 
 

前回のブログでは、PR戦略の立案方法についてお話ししました。しかし、PR戦略を組み立て、それに基づいてPR方策を実行しても、期待通りの結果が出ないことがあります。その理由の一つとして挙げられるのが、PR戦略におけるストーリーの欠如です。


ストーリーの重要性について以前も触れましたが、大切なことですので、再度強調してみたいと思います。自分の言いたいことをただ伝えるだけでは、相手に理解してもらうことは難しいです。効果的なPRのためには、相手に伝わりやすいストーリーを組み立てることが重要です。


例えば、PRイベントを企画する際、そのイベントがどのようにメディアで取り上げられるかを具体的にイメージする必要があります。ストーリーがなければ、メディアも取り上げにくくなります。


弊社が以前開催した「北斗の拳展」では、著名な北斗の拳ファンであるケンドーコバヤシさんをゲストに招きました。彼がイベントで話す内容は、そのまま記事にしやすく、実際に記者会見も盛り上がりました。しかし、北斗の拳を知らない人をゲストに招いた場合、興味深いエピソードやコメントを引き出しにくいので、結果として記事を書いてもらいにくくなるのです。


これはプレスリリースを作成する際も同様です。このプレスリリースがどのように記事として紹介されるのかを具体的にイメージし、そのイメージを持ちながら制作に臨むことが重要です。ストーリーが決まれば、読み手に興味をもってもらえるようなネタを含んだ記事が作りやすくなるからです。


メディア担当者と読者・視聴者が共有できる具体的な場面のイメージを持つことで、PRの成功につながります。これを実現する鍵が「ストーリー」の存在なのです。

 
 

著者・橘川徳夫 プロフィール

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中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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