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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRコラム】PR会社での失敗は?

執筆者の写真: 橘川 徳夫橘川 徳夫

前回のコラムでPR会社の役得についてお話ししましたが、その反対に、「これは失敗だったな」と反省することもあります。今回は、「失敗」について書いてみたいと思います。


PR会社の失敗と言えば、PRがうまくいかなかったことなのですが、「これは仕方なかったのでは……」と思えるような失敗もあります。


たとえば、PRイベントの案内を出したのに、イベント当日に「どうも今日はメディアや記者の数が少ないな……」と思っていたら、同日・同時刻に競合するイベントや記者発表会などが重なっていたことがあります。「しまった……」と思っても、もう日付や時間は変えられません。場所の予約やタレントさんのスケジュールなどもありますので。


また、取材陣は数多く来場しても、その後、ほとんど番組や記事などで取り上げられないケースもあります。たとえば、芸能人や有名人を起用したイベントの場合、では、当事者やその著名人と近い人物の不法やスキャンダル(文春砲など)が判明すると、ほとんど紹介されなくなってしまいます。せっかく取材にキてくれたのに、記事や番組がお蔵入りになってしまうと、徒労感だけが残ります。


こうした失敗は自責ではないといっても、やはり時間とお金をかけてPRを企画したクライアントには申し訳ない気持ちになってしまいます。なので、最近では「週刊文春」が発売される木曜日にイベントを企画するのはあまりおすすめしていません(笑)


それ以外の失敗では、イベントが紹介されたテレビ放送に偶然自分が映り込んでしまったケースです。友人からは「テレビに出ていたね。よかったね」などと言われますが、私たちPR会社は「黒子」的な存在であるべきなので、「ああ、やってしまった!」と落ち込むことの方が多いです。


たとえば、マイクを渡す時など、どうしても映り込んでしまうのは仕方ありませんが、取材時のテレビカメラの位置を把握しきれていなかった結果、映り込んでしまった……というケースはプロ失格だと思うのです。


みなさんには、「PR会社の人間は極力写り込まないようにしているんだ」ということを知っていただければ幸いです。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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