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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【実践PR講座 その1】消費者の購買行動はどう変わった?インターネットの普及が行動を変えた!

更新日:9月23日

これまでPRに関する基本的な考え方、内容、方法などをお話してきましたが、今回からは実際のPRに関する問題点を解説し、より実践的なPRを実現するためのポイントをお話ししていきます。


PRをするということは、すなわち消費者に商品やサービスを知ってもらうことにするわけですが、最終的にはそれを購入してもらうことが大半の企業の目的になると思います。


そこで、消費者はどういう経緯で商品やサービスを購入するかを知っておく必要があります。


消費者の購買行動を理解するために、多くのマーケターが参考にしてきたモデルの一つが「AIDMA」です。AIDMAは、Attention(注意)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の5段階で構成されており、特にテレビや雑誌などのマスメディアを介した広告が主流だった時代に広く活用されました。



しかし、インターネットとスマートフォンの普及により、消費者の情報収集や購買行動が大きく変わりました。ここで登場したのが「AISAS」という新しいモデルです。


AISASは、Attention(注意)→ Interest(興味)→ Search(検索)→ Action(行動)→ Share(共有)の5つのステップで構成されています。AIDMAとの大きな違いは、「検索」と「共有」というプロセスが追加された点です。





例えば、ある商品に興味を持った消費者は、まずその商品についてインターネットで調べます(Search)。そして、購入後にその体験や意見をSNSなどでシェアすることが一般的になっています(Share)。これにより、他の消費者がそのシェアされた情報を元に購買を検討するという、循環的なプロセスが生まれています。


AISASのモデルは、インターネットの普及によって消費者が自ら情報を探し、購買後に情報を発信するという新しい行動様式を反映しています。これにより、企業のマーケティング戦略も、単に商品の魅力を伝えるだけでなく、消費者が情報を検索しやすい環境を整え、さらにシェアしたくなるような体験を提供することが重要になっています。


この変化を理解することで、現代の消費者行動に即した効果的なマーケティング戦略を立てることが可能になります。


しかしながら、このAISASモデルもインターネットがさらに高度化する中で変化してきています。次回はそれについてお話ししたいと思います。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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