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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRコラム】「ジューンブライド」はなぜ話題になるのか――結婚とPRの関係

6月5日
読了時間: 3分

6月は「ジューンブライド」の季節です。日本では梅雨の時期にあたり、気候的には決して結婚式に向いているとは言えませんが、それでもこの時期に結婚式を挙げたいと考える人は少なくありません。

やはり、ウエディングドレス文化が定着したことで、欧米の「6月の花嫁は幸せになれる」という価値観が日本にも浸透しているのでしょう。

 

PRの観点から見ると、結婚というのは非常に強い話題性を持っています。

芸能人やスポーツ選手など有名人の結婚は、大きなニュースとして取り上げられ、多くの人の関心を集めます。

恋愛スキャンダルとは違い、「結婚」は基本的に祝福される話題です。さらに、人は有名人のプライベートに興味を持つため、「知りたい」というニーズにも合致しています。

そのため、結婚発表は昔から非常に優秀なPRコンテンツでした。

以前であれば、有名人の結婚式がテレビ中継されることも珍しくありませんでした。実際、結婚式というイベントは、演出も感情も詰まっていて、見ている側も楽しめる“コンテンツ性”があります。

 

ただ最近は、そもそも結婚式を挙げない人が増えています。

私自身、若い頃はかなり多くの結婚式に出席しましたが、最近では招待される機会もめっきり減りました。

実は、私の姪もコロナ禍で結婚したのですが、結婚式を挙げなかったどころか、事前の連絡もなく、後から知る形となり、少し寂しい気持ちになりました。

もちろん、本人たちの自由ですし、価値観の変化もあるのでしょう。ただ、それだけ「結婚」や「結婚式」に対する認識が、特に若い世代を中心に変わってきているのは間違いないと感じます。

 

ここまで「結婚はPRネタとして強い」と書いてきましたが、実は企業PRとの相性はそれほど良くありません。

季節ネタ、周年記念、受賞歴などは企業PRに結びつけやすいですが、結婚はあくまで個人の出来事です。

例えば、有名IT企業の社長が結婚すればニュースになるかもしれませんが、一般企業の社長が結婚したところで、大きな話題にはなりません。

つまり、結婚というネタは「受け手は興味を持つ」が、「発信側がコントロールしにくい」という特徴があるのです。

 

現在、日本では少子化が大きな社会問題になっています。

そう考えると、国としても「結婚」や「出産」が前向きで幸せなものだというイメージを、もっと積極的にPRしていく必要があるのではないでしょうか。

実際、有名人の結婚や出産は、今でも大きなニュースになります。それだけ社会的関心が高いテーマなのです。

であれば、単なるゴシップとして扱うのではなく、

  • 家族を持つことの魅力 

  • 子育ての楽しさ 

  • 結婚生活の幸せ 

などを、人気のある芸能人や著名人を活用して発信していくことも、少子化対策の一つのPR戦略になるように思います。

 

結婚に対する価値観は時代とともに変わっています。ただ、それでも「誰かの幸せを祝福したい」という気持ちは、多くの人が持っている感情ではないでしょうか。

だからこそ、結婚というテーマは、今でも人の心を動かす力を持っています。

少子化対策というと、補助金や制度設計ばかりが議論されがちですが、「結婚や家庭を持つことへの前向きなイメージづくり」も、実は重要なPRなのかもしれません。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

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落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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