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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

プレスリリースにおける重要な最後の要素「役に立つこと」について今回はお話しします。


この要素は、他の要素よりも特に重要です。なぜなら、プレスリリースは自社の主張ではなくメディアを通じて広められるため、読者を考慮する必要があるからです。メディアは読者に関心を持ってもらうために記事を書きますし、そのためには有益な情報を提供する必要があります。

 

例えば、親が子供に家を与えることは子供にとっては大きな助けになりますが、一般的な親子関係の話題としては特別なものではありません。同様に、特定の町で家を無料で提供されても、その町の住民以外には関心を持たれないかもしれません。


そのため、広く人々にとって有益な情報を提供することが重要です。

 

特に、社会全体に役立つ情報を提供することが重要です。例えば、災害地域で無償提供される家は、その地域の復興に役立つため、広く報じられるでしょう。プレスリリースを作成する際には、自社の商品やサービスが社会的にどのように役立つかを考えることが必要です。利益を追求するだけではなく、社会全体に貢献する取り組みを示すことが大切です。


そのためには、PR戦略の要素である「What(何を)」「Who(誰に)」「Why(なぜ)」を考えることが重要です。自社の商品やサービスが解決できる問題が社会的に重要であれば、それが役に立つこととなります。


もしも「役に立つこと」が見つからない場合は、他のPR手段を検討する必要があります。

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最近、紅麹のサプリメントが引き起こした健康被害について、様々なメディアで報道されています。健康を守りたいというのは誰もが思うことで、健康食品やサプリメントなどの需要は今後も減ることはないでしょう。


私の会社でもこのような健康食品のPR相談を受けることがありますが、とても難易度の高いPR活動となります。なぜなら、健康食品は広告の掲載基準が厳しいからです。健康食品は広告の掲載基準が厳しく、医療的な効果を謳うことができないため、たとえば「便秘に効く」という表現は法律違反になります。


では、どんな手が考えられるのでしょうか?


健康食品をPR活動する場合も、他の分野と同様に、その商品をメディアで紹介してもらうことが基本です。そして、まず最初にその商品が本当に効果的であることを証明し、プレスリリース等の説明資料を用いて説得力あるアピールを行う必要があります。


このとき、一般的には権威ある人からの推薦や著名人を起用した宣伝を行う方法が有力です。たとえば、著名な医師からの推奨や有名人の使用実績があれば、消費者は信頼して購入する可能性が高まります。このような手法はBS放送などで見られるショップ番組でも活用されています。


今回の紅麹は、大手薬品メーカーのサプリメントであり、テレビCMも流れていることから、人々が安心して購入したわけです。


ただし、中小企業が同じような手法を採るのは難しいかもしれません。なぜなら、食品の信用度以前に、会社の信用度が判断材料になるからです。それは有名人を起用する際にも障害となり、権威ある推薦者を見つけだすことが難しくなることもあります。


そのため、中小企業が健康食品をPRする際は、広告を利用することが一般的です。有名人を起用するかわりに、広告のなかで実際に商品を使用した人の体験談などを掲載することで、同様の効果を狙うわけですね。


健康食品の広報活動の裏側には、こうした企業PRに関する事情や仕組みがあるわけです。健康に関連する製品を購入する際には、信頼性を見極めることが重要です。これからも情報を適切に取り入れて、健康に関する製品を選ぶ際に参考にしてくださいね。

 

 

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前回は、プレスリリースでメディアに取り上げてもらうためには、「新しいこと」を伝えることが大切だとお話ししました。今回は、「おもしろいこと」について考えてみましょう。


「おもしろいこと」とは、個人の感じ方によって異なります。例えば、子供が笑うようなことでも、大人にとっては面白くないかもしれません。


英語で「interesting」という言葉は、「興味を引く」という意味もあります。日本語では古くから「おかし」という言葉も、「趣がある」という意味があります。

ですから、「おもしろいこと」とは、相手にとって笑える内容だけでなく、興味を引く内容や何かしらの趣がある内容を指します。


商品やサービスをPRする際には、既に知られているものでも興味を持ってもらうために工夫が必要です。そうしないとPRの効果が薄れてしまいます。


PR会社の仕事は、おもしろいアイデアを考えて、興味を引く内容を伝えることです。例えば、私が行ったPR事例で、男性向けにクリスマスブーケ教室を開催するといった企画を行ったことがあります。当時は、フラワーアレンジ教室に通うのは女性というイメージがあったため、新鮮で興味深いものとしてメディアに取り上げられ、結果的に知名度を高める効果がありました。


このように、おもしろいアイデアを取り入れることで、知られていない情報や新しい視点を伝えて興味を引きます。


PRの鍵は、自分たちでおもしろいコンセプトを考えることです。コンセプトが思い浮かばない場合は、ぜひPR会社に相談ください。

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著者・橘川徳夫 プロフィール

顔写真 (2).jpg

中央大学経済学部卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、2001年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わってきた。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングがクライアントに好評を博している。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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