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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

執筆者の写真橘川 徳夫

【PRコラム】「桜」は気まぐれだけど、最高のPR素材です

ここ数年早まる一方だったソメイヨシノの開花時期ですが、2024年は平年並みに落ち着きました。東京では見どころのピークは過ぎたようですが、皆さんはお花見に行きましたか?

 

毎年、桜の開花時期は注目を集めます。実は、今年私はあるお花見イベント企画のPRを担当しました。直前まで暖冬傾向が続いたため、開花時期は前倒しになるのでは……と予想されていました。


PRのお話をいただいた時は、「ちょうど満開になるタイミングでイベントができそうだ」と思って楽観的に考えていたのですが、ご承知の通り3月下旬になって低温傾向が続いたため、開花は大幅に遅れてしまいます。ソメイヨシノもまだ開花していない状況でイベント当日を迎えたのです。

 

取材しても絵になりづらい状況から、イベントPRは苦戦するのではないか……と危惧していたのですが、蓋を開けてみれば杞憂に終わりました。予想以上に各メディアからの取材引き合いを得ることができたのです。

 

なぜなのだろう……と考えてみたのですが、ふと、思い当たったのは、「咲いていない状況が、逆にPRのネタになっている」ということです。当日は、主催者からのイベント期間延長の発表も行われました。こうした主催側からの対策も実り、ニュースとして十分な価値があると判断されたわけです。


一般的に、天候に左右される屋外イベントはPRが難しいとされます。ですが、それを逆手にとり、“予測不可能な展開”を上手くフックにすることで、話題として取り上げてもらいやすくなるのです。

 

もっとも、「桜」はPRの第一級素材といえます。春は多くの日本人にとって出会いや別れなど転機の季節です。咲き誇る桜を見ることで、日本人は新たな生活への気持ちが固まるのでしょう。


地球温暖化の影響か、開花時期の予測がますます難しくなって、イベントを企画する会社の方は大変だと思いますが、PRの観点からみれば、「桜」はどんな状況でもPRネタになり得ます。


ぜひ、春の訪れを祝うイベントを今後も続けていただき、PRの際にはぜひ私たちもお手伝いさせてください!





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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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