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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRおじさんのぼやき】失敗しても、もう一度挑戦できる日本を


日本では毎年、多くの企業が誕生しています。起業そのものは珍しいことではありません。しかし、その後10年、20年と生き残り、成長していく企業は決して多くありません。

その背景には、日本では「失敗した経営者が再チャレンジしにくい環境」があるのではないかと感じています。

 

事業を始めるには、当然ながら資金が必要です。会社法上は資本金1円でも設立できますが、実際の運営には人件費や設備費など、一定のコストがかかります。

問題は、その創業資金をどこから調達するかです。

自己資金で賄えれば理想ですが、多くの場合それだけでは足りません。親や兄弟、親戚、友人など、よほど信頼関係がある人から支援を受けるケースもありますが、集められる金額には限界があります。

結局のところ自己資金だけでは足りず、多くの場合は銀行から借入を行います。

日本の金融慣行では、ほとんどの場合、経営者が連帯保証人になります。事業が順調に進めば問題ありませんが、うまくいかなければ借金だけが残ります。その借金がある限り、再び資金を調達することは極めて難しくなります。

つまり、一度の失敗が次の挑戦を封じてしまう構造になっているのです。

 

事業はそんなに簡単に成功するものではありません。しかし、失敗から得られる経験は、次の成功につながる大きな財産になるはずです。

日本では長らく銀行中心の金融システムが企業を支えてきました。事業そのものに投資する文化は欧米ほど根付いていません。ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家の動きも出てきていますが、まだ十分とは言えません。

その結果、日本ではユニコーン企業がなかなか生まれず、スタートアップの規模も海外に比べると小さい。

 

しかし、日本にはかつて、町工場から世界企業へと成長した企業がありました。

パナソニック、ソニー、京セラ、そしてホンダ。

小さな挑戦から始まり、世界に羽ばたいた企業です。そこには「やってやろう」という気概と、挑戦を後押しする時代の空気があったのではないでしょうか。

 

私は、日本人はまじめで、約束を守る人が多い国民だと思っています。だからこそ、明確なルールを整え、そのルールのもとで再挑戦を支援する仕組みがあれば、チャレンジする人はもっと増えるはずです。

 

私はこれまで、ずいぶん失敗してきました。できればそれを、若い人たちの“反面教師”にしてもらえれば本望です。

もっとも、私の失敗談が教訓になるかどうかは怪しいものです。もし「失敗談でも聞いてみたい」という奇特な方がいれば、いくらでもお話ししますが……正直、あまり役には立たないかもしれません。

せめて、笑い話くらいにはなるでしょうか。

 

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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