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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PR講座 第29回】SNSでのPR方策:効果的な活用方法と注意点

SNSを活用したPR方法について、最近特にお問い合わせをいただくようになりました。当社も現在とても力を入れている分野でもありますので、ここではまずSNSを活用したPRを行う際に押さえておくべき事項を解説します。


SNSは一種のメディアとみなすことができますが、テレビや新聞といった従来型のメディアとは性質が異なります。これまでのメディアは必要な情報を広く届けることが目的でした。しかし、SNSはユーザーが自分の発信したい情報を自由に発信する場です。そのため、発信者は受け手の反応を重視せず、自分の好き嫌いに基づいて情報を発信することが多いです。


また、仲間内で共感できる情報を共有する傾向が強く、仲間外れの人々は意識されません。SNSは必要な情報を提供するというよりも、自分の声を聞いてもらうことが目的のメディアなのです。


情報が広まるためには、共感を呼ぶ内容や、何かに反論する内容が求められます。


SNSの投稿がニュースで話題になる際は、このどちらかに該当するケースがほとんどです。つまり、企業がSNSで情報を広めたいと思ったら、自社製品やサービスで共感を得るとともに、ユーザーのを引く内容を発信しなければなりません。


真面目な内容では関心を引くのが難しいため、バズる可能性は低いです。しかし、あまりにネガティブな内容を含む投稿を発信するのは高いリスクを伴います。


以上から、企業がSNSを使って情報を広めるのは意外に難易度が高くなるため、補完的なメディアとして活用されることが多いようです。


効果的なPR手法としては、インフルエンサーマーケティングがあります。ネット上で影響力が高い有名人(インフルエンサー)に投稿してもらい、情報の拡散を図る方法です。これは現在、SNSのPRで最も有力な手法で、インフルエンサーの紹介を専門に行う会社も数多く存在します。


インフルエンサーを起用する際には、単にフォロワー数の多さだけで選ばないことが重要です。SNS上では、ユーザーの興味のある分野の投稿以外は見られないため、当該インフルエンサーのフォロワー層が、あなたが情報を広めたいターゲット層と一致している必要があります。そうでなければ、いくらそのインフルエンサーが多くのフォロワーを抱えていたとしても、情報の拡散は望めないでしょう。


また、インフルエンサーを紹介する会社に仲介を依頼すると、当然ながら少なくない費用がかかります。また、昨今の景品表示法改正を受け、インフルエンサーを起用したマーケティングを行う際のPR表記ルールが厳格化されました。法的に正しい手続きを取らないPRを行えば、「ステルスマーケティング」ととらえられ、かえって起業イメージを大きく損なうリスクもあります。


このように、SNSを活用したPR手法には良い面・悪い面が存在しますが、どんな状況においてもこれさえやっておけばうまくいく、といった確実な方法はありません。とはいえ、試行錯誤を繰り返し、あなたの会社や業界にあった成功パターンを見つけることができれば、強力なPR手法となる可能性を秘めているメディアだといえるでしょう。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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