top of page

無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PR講座 第3回】知っていることでも知らないことを創り出すには?

更新日:2024年10月28日

前回お話したように、「自分は知っているが、相手は知らない。」という情報がPRにおいて効果的であることを述べました。


しかし、実際のところ、このようなケースは稀で、「自分は知っているし、相手(みんなも)知っている。」というケースがほとんどです。


この議論は哲学的な側面も持ちますが、単純に相手に新しい情報を伝えることがPRにつながるということです。分かりにくいかもしれませんので、具体例を挙げて説明します。


例えば、弊社で「北斗の拳展」のPRを行った際に、多くの人々が「北斗の拳」の漫画・アニメは知っています。この場合、「北斗の拳展」のPRは効果がないと考えるかもしれませんが、そうではありません。PR会社が成り立つのもこのようなケースであり、そのためには新しいアプローチが必要です。


具体的には、「北斗の拳」のファンに対しては、展覧会の開催を伝えることに焦点を当てます。彼らにとって展覧会は魅力的なイベントであり、その存在を知れば参加したいと考えるでしょう。しかし、知らなければ行くことはできません。従って、PRの目的は展覧会の開催を知らない人々にその情報を伝えることにあります。


さらに、北斗の拳のファンでない人々にも興味を持たせる情報を提供することで、展覧会のPRを行います。例えば、この漫画やアニメに触れたことがない若い世代に対しては、影響を受けた漫画家や人気タレントが魅力を伝えることで、彼らにも展覧会への興味を抱かせることができます。


つまり、「北斗の拳の魅力を知らない」人々に対してその魅力を伝えることで、展覧会のPRを行うのです。


自分が知っていると思っていたことでも、新たな視点で見ることで未知の部分が見えてくるものです。PRの役割はそうした未知の部分を発見し、周知させることにあります。このような発見は自己成長にも繋がりますし、PR効果も高まります。


次回以降では、具体的なPR戦略の考え方について話を進めていきます。

最新記事

すべて表示
【PR特別講座】メディアとの付き合い方

~信頼関係は「距離感」と「日常の対応」で決まる~ PR活動を進めるうえで、メディアとうまく付き合うことは欠かせない要素です。理想は「記者と信頼関係を築くこと」ですが、これは簡単なようで実は非常に難しいテーマでもあります。 今日は、私自身の経験も交えながら「メディアとの関係構築」についてお話ししたいと思います。   取材を受ける側からすると、実際に会うのは取材に来た“1人の記者”です。そのため、「こ

 
 
 
【PR特別講座】営業とPRの関係

~営業効率を上げるためのPR活用術~ 以前のPR講座でもお話ししましたが、営業も広い意味でのPRの一つです。実際、多くの企業においてPRは「営業戦略の一部」として位置づけられています。 BtoB企業でも、商品名や企業名が知られていることは大きな強みになります。 また、新聞記事などで大きく取り上げられた実績を営業先に見せることで、信頼度が高まり、話を聞いてもらいやすくなります。 こうした意味で、「P

 
 
 
【PR特別講座】PRを成功に導く「企画力」と「調整力」

~引き出しの多さがPR担当者の実力になる~ PRを仕事にしていると、「PRがうまくいく人は、どんな能力を持っているのか?」という質問をよく受けます。私なりに答えるとすれば、「企画力」と「調整力」――この2つに尽きると思います。 どちらも一朝一夕に身につくものではありませんが、PRという仕事の本質を理解するうえで欠かせない力です。今回はこの2つについてお話ししたいと思います。   PRがうまくいくた

 
 
 

コメント


著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

bottom of page