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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRおじさんのぼやき】社長として参加して気づいた交流会の違和感


社長になってから、改めて感じたことがあります。

それは、新規企業の開拓や協力会社の探索、さらには異なる分野の人との関係づくりなど、これまで以上に「人とのつながり」が重要になったということです。

その影響もあってか、交流会へのお誘いも増えました。

もともと社長になる前から異業種交流会には何度も参加していましたが、そうした必要性もあり、「これは参加したほうがいいのではないか」と思う機会が増えたのも事実です。

そして実際に参加してみて感じたことが、今回の話です。

 

特にコロナ禍の時期は、人と会う機会が減ったこともあり、新規営業の必要性も感じて、さまざまな交流会に顔を出しました。

しかし、正直に言うと、これまで異業種交流会に参加して、新規案件につながったことは一度もありません。

それどころか、「もう少し詳しく話を聞かせてください」といった次のステップに進んだことすらほとんどありません。

もちろん、まったく意味がなかったわけではありません。相手のサービスを知り、自社の課題解決につながるものを導入したことは何度かあります。

 

そういう意味では無駄ではありませんが、「営業の場」として考えると、成果を実感したことはほぼありません。

これは私のPRが下手なのか、サービスがわかりにくいのか――

原因はいろいろあるとは思います。

 

一方で、異業種交流会に参加している方の多くは、“プッシュ型営業”の方が多い印象です。自分のサービスをどんどん売り込んでいくスタイルの方にとっては、新規開拓の場として非常に有効なのだと思います。

ただ、私にとっては、興味のない分野の話を一方的に聞かされる時間になってしまうこともあり、正直「これは何の時間なのだろう」と感じることも少なくありません。

 

そもそも「交流会」と言いながら、その場の目的が曖昧なことが多いように感じます。

「関係づくり」と言っても、営業したい人、買いたい人、人脈を広げたい人、経営者同士で話したい人――参加者の目的はバラバラです。

売りたい人ばかりが集まれば、当然ながら“買う人”がいない。

そうなれば、結局誰も満足しない場になってしまいます。

営業がうまくいかないと、「とにかく人に会えば何とかなる」と思う気持ちはよくわかります。私自身もそういう思いで参加したことはあります。

ただ、そういう場で出会った方と、長く続く関係になったことは、これまでほとんどありません。

 

そんな中、昨年ある経営者交流会に誘われて参加したところ、これが自分に合っていると感じ、今ではほぼ毎回参加しています。

この会は「営業は二の次」。経営者同士がフラットに話し、悩みを共有し、ヒントを得る場です。

同じ目線で話せることで距離も縮まり、自然と信頼関係も築ける。その結果として仕事につながるケースもあるようです(私はまだですが)。

さらに、この会はお酒を飲みながら交流するスタイルです。その点も、私にとっては居心地のよさにつながっているのかもしれません。

 

異業種交流会そのものを否定するつもりはありません。

ただ、「関係づくり」を掲げるのであれば、その関係が何を目的としたものなのかを、もう少し明確にする必要があるのではないでしょうか。

実際、参加者の多くは主催者に気を使って「よかったです」と言うものの、後から振り返ると「何だったのだろう」と感じている人も少なくないように思います。

コロナ禍も落ち着き、人と直接会う機会が戻ってきた今だからこそ、単なる名刺交換の場ではなく、本当に人間関係が築ける交流のあり方を考えるべき時期なのかもしれません。

 

個人的には、どうせ交流するなら、気の合う人と、ゆっくりお酒でも飲みながら話せる場が一番だな、と改めて思うのです。

 


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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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