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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRコラム】健康食品のPRは難しい?

執筆者の写真: 橘川 徳夫橘川 徳夫

最近、紅麹のサプリメントが引き起こした健康被害について、様々なメディアで報道されています。健康を守りたいというのは誰もが思うことで、健康食品やサプリメントなどの需要は今後も減ることはないでしょう。


私の会社でもこのような健康食品のPR相談を受けることがありますが、とても難易度の高いPR活動となります。なぜなら、健康食品は広告の掲載基準が厳しいからです。健康食品は広告の掲載基準が厳しく、医療的な効果を謳うことができないため、たとえば「便秘に効く」という表現は法律違反になります。


では、どんな手が考えられるのでしょうか?


健康食品をPR活動する場合も、他の分野と同様に、その商品をメディアで紹介してもらうことが基本です。そして、まず最初にその商品が本当に効果的であることを証明し、プレスリリース等の説明資料を用いて説得力あるアピールを行う必要があります。


このとき、一般的には権威ある人からの推薦や著名人を起用した宣伝を行う方法が有力です。たとえば、著名な医師からの推奨や有名人の使用実績があれば、消費者は信頼して購入する可能性が高まります。このような手法はBS放送などで見られるショップ番組でも活用されています。


今回の紅麹は、大手薬品メーカーのサプリメントであり、テレビCMも流れていることから、人々が安心して購入したわけです。


ただし、中小企業が同じような手法を採るのは難しいかもしれません。なぜなら、食品の信用度以前に、会社の信用度が判断材料になるからです。それは有名人を起用する際にも障害となり、権威ある推薦者を見つけだすことが難しくなることもあります。


そのため、中小企業が健康食品をPRする際は、広告を利用することが一般的です。有名人を起用するかわりに、広告のなかで実際に商品を使用した人の体験談などを掲載することで、同様の効果を狙うわけですね。


健康食品の広報活動の裏側には、こうした企業PRに関する事情や仕組みがあるわけです。健康に関連する製品を購入する際には、信頼性を見極めることが重要です。これからも情報を適切に取り入れて、健康に関する製品を選ぶ際に参考にしてくださいね。

 

 

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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