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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRコラム】マニュアルは便利だけど、時にはイラッとする?

執筆者の写真: 橘川 徳夫橘川 徳夫

最近、仕事でも日常生活でも、マニュアルに沿って進める場面が増えている気がします。スマホの操作やデジタル機器の使い方も、マニュアルを見れば解決できることが多いですよね。でも、中には「マニュアルを読むのが苦手(というか嫌い)」という人もいて、わからないことがあると調べずにすぐ人に聞いてしまう…なんてこともあるのではないでしょうか?


私も会社を経営する立場として、マニュアルの重要性はよく理解しています。特定の社員しか知らない業務があると、その人がいなくなったときに困りますし、業務をスムーズに共有するためにはマニュアル化が欠かせません。また、マニュアルを作る過程で、業務の流れを見直し、改善点を発見することもできます。


一番のメリットは、新しく仕事を始める人やまだ慣れていない人にとって、いちいち質問しなくてもマニュアルを見れば仕事を進められること。何度も同じことを聞かれる側としても、そのほうが助かります。正直、同じ質問を何度もされると「いい加減に覚えてほしい…」と思うこともあります(さすがに口には出しませんが…)。


一方で、マニュアル通りの対応をされると、逆にイライラすることもあります。特に最近の通信サービスやスマホの契約は、プランが複雑だからか、電話で申し込むと何度も確認を求められます。間違いのない対応をするためには仕方ないのかもしれませんが、必要以上に細かく説明されると、だんだん訳がわからなくなってくることも…。また、「それを了承しないと契約できません」と杓子定規に言われると、ちょっと馬鹿にされているような気分になることもあります。


もちろん、トラブルを防ぐためにきちんと説明するのは大切です。でも、そこまで細かくしないといけないのなら、そもそも電話契約自体に無理があるのでは…?と思ってしまいます。対面でもマニュアル通りに進められると、人間味が感じられず、機械的に扱われているように思うことがあります。


イベントPRの現場でも、分厚い運営マニュアルが配られることがあります。全スタッフが内容を共有するためには必要なのかもしれませんが、読んでみると「こんなことまで書く?」と思うような、当たり前のことが並んでいることも。もはや「マニュアルを作ること自体が仕事になっているのでは…?」と思ってしまうこともあります。


確かに成果物としてマニュアルがあると「しっかり準備しました」というアピールにはなりますが、それが本当に意味のある仕事なのか、少し考えてしまいますね。

 

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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