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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PRコラム】PRに専門知識が必要?

執筆者の写真: 橘川 徳夫橘川 徳夫

美術館のPRを担当していると、周りから「美術に詳しいんでしょう?」と聞かれることがよくあります。でも、実を言うと、この仕事を始める前は美術にほとんど興味がなく、知識もほぼゼロでした。今では一般の方よりは少し詳しいかもしれませんが、美術業界の専門家と比べるとまだまだです。


それでも、PRは問題なくできています。なぜなら、PRとは「知られていないことを人々に知ってもらう活動」だからです。実際、知らないからこそPRがうまくいくことも多いのです。


例えば、中途半端な知識や知ったかぶりをすると、かえってPRがうまくいかないことがあります。でも、知らないからこそ「どうしてみんなが興味を持つんだろう?」「この作品の魅力は何だろう?」といった疑問を持つことができ、そこから面白いPRのアイデアが生まれるのです。


PRを依頼する人が、「多くの人に知ってもらいたい」「使ってもらいたい」と思うなら、知らない人にこそPRをお願いすべきです。その方が、一般の人々の視点に近いので、共感を得やすいのです。


もちろん、最低限の知識がないと魅力を伝えることは難しいので、そのバランスは難しいところです。しかし、このコラムは私の知識不足の言い訳ではありませんので、どうぞご理解くださいね(笑)。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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