前回では、PR戦略を考える上で「What(何を)」、「Who(誰に)」、「Why(なぜ)」を考慮する必要があるとお話ししました。
今回は、「What(何を)」に焦点を当ててみたいと思います。
「What(何を)」と言われると、自社の製品やサービスを指すと当たり前に思われるかもしれません。しかし、PRの目的は「知られていないことに気づいてもらう」ことです。つまり、製品やサービスの中でまだ知られていない部分を伝えることが重要です。
新製品などまだ市場に出ていないものは、PRしやすいかもしれませんが、実際には既存の製品やサービスをPRする場合も多いです。この場合、製品やサービスの特徴や他社との違いを伝えることが重要です。
たとえば、自動車会社がEV(電気自動車)の販売を始めたとします。EV自体は既に世界中で販売されていますので、単に「EVを販売する」という情報だけではPRとしては十分ではありません。代わりに、他社との違いや製品の特長を強調することで、PR効果を高めることができます。
製品やサービスに関する情報をただ伝えるだけでは、前回お話ししたように、みんなが知っていることを知らなかったという結果になりかねません。ですから、PR戦略を考える上では、自社の製品やサービスについて深く理解し、また、市場の動向や競合他社の情報なども把握することが重要です。
また、「何を」探していると、様々な機能が発見されるかもしれません。しかし、PRを成功させるためには、伝えたいことを1つに絞ることが重要です。人々は一度に複数の情報を受け取ると覚えられなくなり、情報が分散すると印象に残りません。したがって、一番重要なことをメインに伝え、それ以外の情報は補足として提供するのが効果的です。
PR会社的な観点からは、複数の情報を同時に伝えることでPRの機会が増えると考えるかもしれませんが、一度のチャンスを逃すと次の機会が得られないこともあります。そのため、一番重要なことを決めることは非常に重要です。
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