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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PR講座 第7回】PR戦略を考える際の重要ポイント③:なぜPRするか?

更新日:2024年10月28日

PR戦略を考える上で、「What(何を)」や「Who(誰に)」について話しましたが、最後に「Why(なぜ)」についても触れてみたいと思います。私は、「Why(なぜ)」が最も重要だと考えています。なぜなら、PR戦略だけでなく経営戦略やマーケティング戦略にも関わるからです。


この要因が明確でなければ、戦略を確定させることはできません。


PRしたい商品やサービスが「なぜ作られたのか?」、「なぜその機能が追加されたのか?」、「なぜターゲットに伝わらないのか?」などを考えると、様々な問題が浮かび上がってきます。商品がその「なぜ」を解決するために作られていれば、その解決策をPRすることで戦略は成立します。


しかし、時には思いつきで製品が開発されることもあります。たとえば、若者向けに新しい製品を作る際、色やデザインを重視して似たような商品が生まれることがあります。その結果、PRする際に伝える点が曖昧になり、ターゲットの選定も難しくなります。


例えば、お年寄り向けに文字を大きく見やすくする機能を追加した場合、その「なぜ」が明確です。「文字が見づらいから見やすくすることでお年寄りも使いやすくなる」という解決策をPRできます。しかし、日本語表記からローマ字表記に変更して若者にアピールする場合、その「なぜ」が若者に求められるものなのか疑問です。


「なぜ」が不明確だと他の要因も決められず、PR戦略を進める際に立ち戻ることがあります。そのため、チームで議論し、なぜについて深く掘り下げることが大切です。いろいろななぜを解決するために、それぞれのターゲットに向けたPRが可能になります。


以上のことから、「Why(なぜ)」はPR戦略を考える上で最も重要な要素と言えます。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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