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無知の玉手箱
~知らないから始まるマーケティング~

【PR特別講座】PRは自分たちだけでできるのか?

37 分前
読了時間: 5分

~中小企業が自社でPRを行う難しさ~


「PRをした方がいいのは分かっている。でも、PR会社に頼めばお金がかかるので、そこまではできない」

そう考えている企業も少なくないと思います。

では、PR会社に頼まず、自分たちだけでPRをすることはできないのでしょうか。

結論から言えば、自社でPRをすることは可能です。

大手企業には広報部や広報担当者がいて、自社でプレスリリースを作成したり、メディアに情報を提供したりしています。

このPR特別講座でも、これまでリリースの作り方やメディアとの付き合い方、PRの企画の考え方などについてお話ししてきました。

こうしたことを一つずつ実践していけば、必ずしもPR会社に頼まなくてもPR活動はできます。

ただし、中小企業となると少し事情が違ってきます。

 

PRについてよくある誤解の一つが、「良い商品を作れば、メディアが見つけて記事にしてくれる」というものです。

もちろん、すでに大きな話題になっていたり、売上が急激に伸びていたりすれば、記者が自ら調べて取材することもあります。

しかし、世の中には毎日膨大な情報があります。

どんなに良い商品やサービスであっても、存在そのものを知らなければ、メディアは取材することができません。

だからこそ、プレスリリースを送ったり、記者発表会を開催したり、日頃から記者に情報提供をしたりして、まずメディアに気づいてもらう活動が必要になります。

 

大手企業であれば、広報担当者が日頃からメディアと接点を持ち、記者との関係をつくることができます。

ところが中小企業の場合、広報だけを担当する人員を置くことは簡単ではありません。

さらに、メディアに提供できるような新しい情報が一年中あるわけでもありません。

新商品を毎月発売する企業なら別ですが、多くの中小企業では、PRする情報が出てきたときだけ広報活動を行うことになります。

そうなると、メディアとの関係を継続してつくっていくことも難しくなります。

 

BtoCビジネスの場合は、以前に比べて自社PRを行いやすくなったと思います。

テレビや新聞などのマスメディアに紹介されなくても、自社のWEBサイトやInstagram、X、YouTubeなどを使って情報を発信できます。

面白い商品や企画であればSNSで話題になり、それを見たメディアから取材依頼が来ることもあります。

つまり今は、企業自身がメディアになることもできる時代です。

そのため、工夫次第ではPR会社を使わずに認知を広げることも可能でしょう。

 

一方、BtoBの中小企業になると、自社だけでPRを行うハードルはさらに高くなります。

BtoB企業の場合、一般消費者向けの商品と違い、毎年のように誰もが驚く新商品やサービスが生まれるとは限りません。

他社と同じような商品やサービスを発表しても、ニュースとして取り上げてもらうことは難しいでしょう。

もちろん、WEBやSNSで情報を発信することは必要です。

しかし、専門性の高いBtoBビジネスの場合、その情報を必要としている人自体が限られています。

SNSで情報を発信したからといって、BtoCの商品と同じように一気に多くの人へ広がるとは限りません。

 

ただし、これは逆に考えることもできます。

誰も作ったことのない製品や、これまでになかったサービス、社会課題を解決する新しい技術などを開発したのであれば、会社の規模はそれほど関係ありません。

中小企業であっても、ニュース価値があればメディアは取り上げます。

むしろ、広告で全国に知らせようとすれば多額の費用が必要になるものを、新聞やテレビ、WEBメディアなどに取り上げてもらうことができれば、PRの費用対効果は非常に高くなります。

こういうときこそ、PRを積極的に活用すべきだと思います。

 

問題は、せっかくニュースになるような発明やサービスがあっても、それをメディアに届ける方法が分からないことです。

特にBtoBの中小企業で、普段から新聞やテレビ、WEBメディアの記者と付き合いがあるという会社は、それほど多くないでしょう。

また、記者との関係は名刺交換をすればできるものでもありません。

日頃から記者にとって有益な情報を提供することで、少しずつ関係ができていくものです。

さらに、ニュースになる情報を見極め、分かりやすいストーリーを組み立て、リリースを作り、適切なメディアへ届けるノウハウも必要です。

 

PR会社を使わなくても、自社でPRを行うことはできます。

ただし、そのためには人員、時間、ノウハウ、そしてメディアとの関係づくりが必要です。

「明日からPRを始めよう」と思って、すぐに成果が出るほど簡単なものではありません。

社内に広報を担当できる人材がいて、時間をかけてノウハウやメディアとの関係を蓄積していけるのであれば、自社で取り組むのも一つの方法です。

一方、社内にその人員がいない、あるいはせっかくニュースになりそうな商品やサービスがあるのにメディアへの届け方が分からないのであれば、PR会社に相談するのも一つの選択肢だと思います。

当然、PR会社に依頼すれば費用はかかります。

だからこそ、何でもPR会社に頼むのではなく、「これはメディアを使って広く知らせる価値がある」と思える情報があるときに、外部のノウハウを活用する。

特にPRの機会がそれほど多くない中小企業にとっては、そのようなPR会社の使い方も効率的なのではないでしょうか。

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著者・橘川徳生 プロフィール

中央大学経済学部を卒業。大学時代は、落語研究会に所属するほどの話好き(うるさいというのが周りの評価?)。座右の銘は「無知の知」。大学卒業後、電力会社や生命保険会社での勤務を経て、1990年ウインダムに入社。過去の様々な業務経験を活かして、PR業務に携わる。

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落語研究会で養った自由な発想をもとに、様々なPRやマーケティング企画を立案し。業務を通して蓄積した広範な業務知識をベースに、独自のPRコンサルティングが好評を得ている。趣味はランニングと読書。本から新たな知識を見つけたり、ランニング中にアイデアを思い浮かべる。

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